北海道自治体学会地域フォーラム結果報告

ワークショップ報告

平成21年10月3日      夕 張 市 民 会 館  
開 催 趣 旨 
 不適正な財政運営で300億円を超える膨大な赤字を抱え、2007年3月に財政再建準用団体へ移行した夕張市。市内の公共施設は運営廃止や民間委託となり、公共サービスは全国最低水準の中で、市民は課題解決に向けて模索を続けています。
 夕張の破綻が引き金になった、「地方公共団体財政健全化法」(通称)が2008年4月に施行され、現在、夕張市では新たな財政再生計画の策定を進めています。
 私たちは、今年5月に道内の研究者,NPO、自治体の行政職員と夕張市民で実行委員会を結成し、地域における自治の課題と、解決する手法(政策)について検討してきました。
 今回のフォーラムは名称を「まちづくり集談会」とし、夕張市で発生している、また発生することが予想される自治の多様な問題について、全国から参加する市民、自治体の行政職員、議員、研究者と夕張市民とが膝を交えて議論する場を設定しました。
 これまでの話し手と聞き手に分かれるフォーラムではなく、全員参加型(ミニワークショップ型)の集談会です。集談会では参加者が夕張市の課題に直面することにより、自治の最前線での政策開発へのヒントを得ること、そして何よりも夕張市の市民自治の確立に寄与できることを目指しています。
 
フォーラム企画の狙い 
 今回は、それぞれのテーマに分かれて議論する分科会形式を避け、参加者全員が終始真剣に同じテーマで討論することにしました。
 夕張の財政破綻に至るまでの経緯を考えてみますと、情報公開の欠如と行政行為へのチェック機能の欠如も大変大きな要因であると考えられます。
 市民自らが声を上げ、行政行為を監視し、また、自らの「まち」の将来を市民自らが発言し議論して創り上げなければならないものと感じています。
 夕張市以外からの参加者にとっては、夕張市で起こった問題を自分の「まち」の問題として真剣に考えてくれることを期待しました。
 結果は、期待通り、参加していただいた皆様全員が自分の「まち」の問題として真剣に考えてくださいました。
 メインは、後半の討論会に絞りました。しかし、大勢の中で議論する場合、参加者は非常に発言し難く、その発言には大きな勇気を必要とします。そのため、大勢の中での議論は、討論会に慣れている人か、あるいは、数人の特定の人に限られてしまいます。
 そこで、問題提起を数点に絞り、少人数で議論し、その結果を踏まえて全体討論会で議論する方法を採用することにしました。

 大勢の中では普段発言しない人でも、少人数の中では口を開き始めます。一度声を出して発言すれば、全体討論会で発言する可能性は非常に高くなり、全体討論会が活発になります。
 そのため、全体討論会の前に、少人数で話し合う「ミニワークショップ」を行うことにしました。

 ワークショップは、元々、公園づくりなどに採用された「ものづくり型ワークショップ」でしたが、近年では、計画づくりにも採用されるようになって来ました。
 ワークショップという手法は、数人の集まりで、作業しながら話し合いをして課題を解決する方法です。1回や2回では解決されず、繰り返し10数回行って解決策を収斂していく方法です。
 今回は、この本来のワークショップ手法は採らずミニワークショップとしました。

 問題提起を次の3点に絞り込み、少人数で議論し解決策等を提案してもらうことを考えました。

      @議会のこと  A市の借金のこと  B市の再生のこと

 ミニワークショップは、@あくまでも参加者全員で考えてもらうこと、A特定の人からの意見徴集ではない全体討論会にすること、の手段にしたいと考えました。
 従って、ミニワークショップは、進行時間の問題もあり、今回は、KJ方法などの手法は採用せず、グループ内で、3点に絞られた問題提起に対する解決方法等について、大きな模造紙に箇条書きにまとめ、全体報告で発表してもらうという方法を採用しました。
 いろいろな提案が出てくる可能性があり、それらの提案を踏まえて全体議論へと展開していくことを考えました。

 これらの問題提起に対する情報提供手段として、前半に寸劇を行い理解を深めてもらうことにしました。
 寸劇は、プロ集団ではなく素人が行いました(夕張市民も加わりました)。そのため、台本を持って行いました。
 今回の寸劇の目的は、演技の上手さを競うことではありません。素人集団が行うことにより、参加者も一緒になって問題提起を考えてくれることを期待したものです。
 登場人物名を、大きな文字で書いたものを着用し、参加者からも分かるよう行いました。

 全体の流れは次のようになります。


寸  劇  情報提供し、参加者全員がこれまでの経緯について共通認識を確認する
 問題提起をする
ワークショップ  問題提起に対して大きな模造紙に箇条書きに整理する
 全員が、問題提起に対して発言する
全体報告  ワークショップでの議論内容をグループの代表者が発表する
全体討論  グループ提案を基に全員で夕張の今後について討論する
 夕張市以外の参加者も、自分の「まち」の問題として真剣に討論する

 今回は、この討論会で結論を出すということは避け、参加者全員が自分の意見を発言することが大切であるということが意識されました。この報告が次へのステップとなることを期待しています。

                      平成21年10月10日   文責:田中
詳 細 内 容 
←寸劇報告書 ←ワークショップ報告書
・寸劇の内容 ・ワークショップのまとめ
・報告発表の様子 ・全体討論会の様子
・ワークショップについての説明 ・Aグループの提案
・Bグループの提案 ・Cグループの提案
・Dグループの提案 ・Eグループの提案
・Fグループの提案 ・Gグループの提案
・Hグループの提案 ・懇親会の様子
・座談会の様子 ・パネル討論の様子(4日)
 
 
  参加申込(メール)
FAX申込:011-663-5597 渡辺まで 電話連絡先:090-6873-6337 渡辺まで
夕張市の財政再建の状況と自治再生への課題 [西村宣彦] 
資料:夕張市が財政破綻に至った経過とその背景(PDF) 
「夕張市民が元気になる歌」ボランティア作曲募集